オイルの選び方 1  −オイルの基礎知識−

 初めて基礎化粧品の手作りをする方に、重要な材料となるオイルの選び方を簡単にご説明します。ご自分の肌に必要なオイルを見極め、肌が欲している成分を日常のケアで効率よく補給できるよう、体得してみてくださいね。

 

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 オイル選びで注目すべきポイントは主に3つです。

①保湿力(含まれる皮脂成分の種類)

②肌へのなじみやすさ(伸びのよさ)

③栄養分

 

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①保湿力

 人間の皮脂成分は主に脂肪酸ロウスクワレンなどで構成されています。皮膚がじゅうぶんに健康で、代謝も正常で栄養分も行きわたっている状態であれば、これらの成分はきちんと内側から分泌され、自分の力だけでしっかりと皮膚を保湿することができるのです。

 しかし皮膚になんらかのトラブルがあり、必要な皮脂成分がきちんと分泌されない状態になると、水分を抱き込む力が足りなくなり、乾燥へとつながります。この状態になってしまった時に、不足している皮脂成分を外から補う必要が出てきます。オイルを選ぶ時、自分に欠けている皮脂成分の含まれるものをチョイスできれば、これは効率が良いですよね。

 しかし自分の皮膚が乾燥してしまっている感じがするとき、脂肪酸(オレイン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、リノレン酸など)とロウ、スクワレンなどの、いったいどの皮脂成分が不足しているのか?見極めるのはとても困難です。これは分析などできませんから、自分の肌で試して体得するしかありません。そのうち身体の代謝サイクルや季節、体調などによって、その時自分に必要なオイルが分かってくるようになるはずです。

 

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②肌へのなじみやすさ

 やはり肌に使うものですから、使用感というのはとても大切です。かつてアトピーが爆発していた時に病院から処方されていた保湿剤のベタベタなこと…!洋服にもベッタリと保湿剤がつき、洗濯しても取れないほど。あれじゃやっぱり、快適とは言えないんですよね。毎日使うものですから、使っていて気持ちの良い付け心地というのを見つけましょう。

 しかし高い保湿力を持つ保湿剤がベタベタというのは当然のことで、しっかり肌の表面に留まるためにある程度の粘度が必要なんですよね。そういうわけで、オイルの「伸び」も、保湿力とほぼ反比例します。保湿力の最も高い「オレイン酸」が、粘度が高く、保湿効果の低い必須脂肪酸の「リノレン酸」がもっとも伸びがよく、肌なじみが良いのです。これは分かりやすいですね。「保湿力」と「使用感」の折り合いを付ける部分を、ご自分で見つけてください。

 

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③栄養分

 どうせ肌につけるのなら、できるだけ栄養価が高く、肌に良い効果のあるものを!!と欲張りたいですよね。あまりあれもこれもと欲張って付けすぎると、せっかくのオイルが逆効果になって肌を傷めることもありますので、必要以上に付けすぎることはせず、これだ!と思うものをじっくり選んでみてください。

 

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 まずは成分などを見て選び、実際に肌で使用感を確認し、効果がどうか結果を見る、という過程を繰り返すことによって、自分の肌に今足りない成分が何か、自分の肌が今補給されて喜ぶ成分が何かということが分かるようになり、それらを効率的に選ぶことが徐々にできるようになるはずです。

 

 基礎化粧品に使用するオイルですが、皮膚にアレルギーが出なければ、スーパーで売っている食用油だって使うことができます。口に入れるものですから安全ではありますが、皮膚につけて絶対にアレルギーが出ないとは言えませんので、必ず肘の内側でパッチテストをして、肌に害がないかどうか確認し、あくまで自己判断・自己責任でご使用くださいね。

 食用油よりも精製度の高いコスメティック・グレードのオイルというのも、アロマテラピーショップなどで購入できます。価格は食用よりも高くなりますが、こちらの方が安心だと思う方は、コスメグレードのものをご使用ください。

 私が好んでよく使用するオイルを中心に、手作り基礎化粧品づくりに活躍してくれるオイルたちの主なものを紹介します。みなさんの肌にいま必要なオイルはどれか、ご自分で判断していろいろと試してみてください。

 

  次ページでは、私がよく使用する主なオイルをご紹介します。

 

 

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